効果的な勉強法
では、ここから具体的な勉強の仕方を書いていきたいと思います。
理想の学習の仕方は、覚えたことを絶対に忘れないことです。
しかしそんなことは不可能だと誰でも知っているでしょう。
もし覚えたことを絶対に忘れないというのが可能なら、おそらくだれでも1ヶ月もあればどの大学でも軽く合格できるぐらいの
力がつくんじゃないでしょうか。
それができないのは、人間の脳はインプットされた情報を忘れるようにできているからです。
この『忘れる』という機能がもしなかったとしたら、あっという間にインプットした情報量が脳の記憶容量を超えてパンクしまうことでしょう。
そんなわけで「絶対忘れない勉強法」というのは不可能な理想であるわけですが、
受験勉強にあたっては、この理想に少しでも近い勉強法をしたいところです。
あなたが受験のために勉強しているのであれば、
勉強したことをいつまで覚えていなければいけませんか?
明日まで覚えていればよいですか?1週間後ですか?学校のテスト当日ですか?
違いますよね。
勉強した内容は受験当日に覚えていなければなりません。
受験当日に、いままで勉強したことを覚えていないのであれば、極端な言い方をすれば勉強したこと自体ムダだったとも言えますし、もしあなたが受験を一年後に控えているとすれば、今日覚えたことは
1年後まで頭の中にしっかり残しておかなければならないのです。
言い方を変えると、1年後のあなたの頭の中に勉強内容をインプットするために勉強することが、勉強の目的ではないでしょうか
人間の記憶はそのままにしておくと一年たてば覚えたことの97%を忘れてしまいます。
単純に考えるともしあなたが1年後に受験を控えている場合、今必死で勉強しても一度も復習をしなければ、
勉強したことの97%を忘れてしまうことになるのです。(実際には勉強内容はさまざまな知識が体系だった形で記憶されるので
この限りではありませんが)
それどころか1時間後に約30%、1日後で約70%、3日後では80%以上のことを忘れてしまうのです。
これは心理学の本などによくのっている「忘却曲線」によるものであり、知っている人も多いことでしょう。
この事実から言えること、とにかく徹底的な復習が大切です。復習することで、忘れる割合は劇的に減ります。
復習を何回もすることで勉強したことを確実にモノにしていってください。
中にはほとんど復習をしない人がいます。復習が不足している人は、穴の開いた水槽に水をためているようなもので、覚えた先から
忘れていくという非常に効率の悪い学習をしているといえます。
以上を踏まえた上での効果的な勉強方法
覚えたことは3日以内にどんなに少なくても1回、できれば3回以上復習する
3日間まったく復習をしないと、80%は忘れてしまうという事実を思い出してください。
これは非常にもったいないです。ちょっとした時間の合間でもいいですから、過去3日以内に勉強したことを思い返す時間
を作ってください。これをやるとやらないでは天と地ほどの差が出てきます。
そしてそのために必ず、何をいつ勉強したがわかるような形跡を残してください。そしてそれを見て復習するのです。(私は全科目、勉強したことを語呂合わせから数学の計算式まですべて
、同じノートに書き記していました。だいたい1週間に1冊ペースで使い、その1冊を見れば1週間で勉強したことが全部わかるようにしていました。)
覚えたことは最低1ヶ月間は何度も復習する
覚えたことはすぐに忘れてしまうものだと繰り返し言ってきましたが、 1ヶ月間ずっと覚えておけたことはそう簡単には忘れません。 まずは1ヶ月間覚えていられるように何回も何回も復習しましょう。 1ヶ月間覚えていられたならば、その後は忘却曲線は緩やかになり、それほど急に忘れなくなるはずです。
暗記科目、暗記事項については勉強時間の70%を復習に費やす
地歴や英単語などの比較的単純な暗記事項などは最も忘れやすい部類に入ります。前日の復習、前々日の復習、 1週間前の復習など徹底的に復習をして 勉強時間の70%ほどを復習に使ってしまいましょう。 一見、勉強の進行速度は遅くなるように見えますが、 長い目で見た場合は、こちらのほうが断然効率のよい勉強法だということがはっきり言えます。 先ほども言いましたが、大事なことは今急ピッチで学習を進めることではなく、 学習内容を受験の時に覚えているか、理解しているかどうかがです。 受験まで時間があるならば、次々と新しいところを勉強するよりも、同じところを何回もやって確実に力をつけることを意識してみてください。 決して目先のことにとらわれないようにしてください。
以上の3点は決して受験勉強に限ることではなく何を勉強するにあたっても同じことが言えると私は思ってます。