現代文
現代文は特殊な科目です。通常、受験から長年離れた大人が数学や古文といった問題はなかなか解くことができません。
みなさんのように受験生の方が圧倒的に問題を解く力があります。
ところが現代文は違います。受験生よりも、受験とは全く縁の無い年配の方が高得点を取れるといったことがしばしばあります。
もちろんそのような年配の方が現代文の勉強をしているはずがありません。これは何故でしょうか?
それは読書量、すなわち知識の量に差があるからです。
問題慣れしているかどうか以上に、今までの人生でどれだけの文章を読んできたかが重要、それが現代文なのです。
内容をすばやく理解ようになること
現代文は他の教科に比べて、試験の時間制限が厳しいことが多いです。
それは、時間に余裕試験だと、多くの人が高得点をたたき出してしまい、
受験生同士の点差がつかないからです。
したがって、現代文では少ない時間で文章の大筋を理解する力が必要になってきます。
しかし、現代文の苦手な人は、この大筋をすばやく理解するのが苦手な人が多いです。
私も高校2年生の時までは現代文は苦手でした。
文章をすばやく読むことがどうしてもできなかったのです。
いつも試験が終わった後、「あと5分あればもっとできたのに」といった後悔をしてばかりでした。
しかし、試験中にその5分を捻出するだけの力が無かったのです。
ところが、受験本番のころには現代文は全く苦手ではなく、むしろ得点源になっていました。
どうやって現代文の苦手を克服したか?後から考えれば、文章をゆっくりと精読する練習を何回もしたことが
一番大きかったように思います。ゆっくりと読む練習をしたから早く読めるようになったのです。
素早く文章の大意をつかめない人は、ゆっくり読むのも苦手な人が多いです。
100メートルを11秒で走ることが出来る人は、100メートルを15秒で走ることもできます
。一方で、100メートルを15秒でしか走れない人は100メートルを11秒では走れません。
なんだか言ってることが当たり前すぎると思われる人もいるかもしれません。
しかしこれを現代文に当てはめてよく考えてみてください。
ゆっくり読むのが苦手な人が早く文章を読めるはずはないと思いませんか?
文章を早く読めるようになるためには、良い文章を何度も何度も精読する訓練をするのがよいです。
そういった訓練を何度もしていると、自然とポイントをつかむコツが見えてくると思います。
「接続詞とその前後をよく見れば内容がつかみやすいな」とか、「キーワードの言い換え部分に着目すれば内容が見えてくるな」
など、自分で気がつくようになればしめたものです。
大学入試での配点に注意!
あなたの志望する大学での現代文の配点はどのようになっているでしょうか?
国語の一部である現代文というのはそれほど高い配点になっていないことが多いと思います。
一方で現代文の成績を上げるのにはかなりの時間を要します。
基本的な部分は必ず勉強しておくことをおすすめはしますが、
ある程度力がついてくると、それ以上力をつけるには相当の労力が必要です。
ですから他の配点の高い教科を優先して勉強するという判断も重要です。
あくまで全教科の合計点が大事だということを念頭においてほしいと思います。
理想としては大学入試当日までまだ時間があるときに一時的に集中的に取り組んで、その後は、
他の教科に自分の力を優先するのがいいかと思います。